ルカ福音書では、十字架につけられたイエスは「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます」と言って、息を引き取られました。 マルコ、マタイによる福音書の「なぜ私をお見捨てになったのですか」という叫びとは違い、ルカが描くイエスは「御手にゆだねます」と穏やかに死んでいきます。 死に際し、自分の霊を神にゆだねるのは、すべてのクリスチャンに共通の思い、願いであると思います。キリスト者は自分の死に際し、イエスに倣い自分の霊を神にゆだねて死にます。神にゆだねた後、終わりの時に復活し、神の審判の後、神の国に迎えられると信じて命を終えます。神にゆだねるとは自分の死後のことについて、自分では何もできないということです。し…