1 高度経済成長 1956年の経済白書では「もはや戦後ではない」と記される。 朝鮮特需後の好景気を元手にした設備投資と生産の増大。復興によるインフラ整備。そして労働者賃金の上昇による購買力の増大などが重なり、製造業を軸に日本経済は高度成長の局面に入る。この好景気は、神武天皇(日本の初代天皇)が即位して以来の好景気だという意味を込め「神武景気」(1954年12月から1957年6月)、その後、なべ底不況(1957年7月から1958年6月)を経て神武景気を超える好景気だという意味を込め「岩戸景気」(1958年7月から1961年12月)と、日本の神話を引用して命名された。更に1964年には東海道新幹線…