『私の文章修行』/週刊朝日編/朝日新聞社/1979年刊 文章が上手いということは、それを書く目的を達成できることだと思う。求人への応募書類なら一次面接に進むこと。商品紹介なら購買に結びつくこと。謝罪文なら相手の理解と赦しを得ること。フリーライターとして営業していた頃の私は、読んだ人に楽しんでもらうことを目的としていた。 中小企業の広報部門に在籍していた頃は、商品URLをクリックしてもらえるようにとメルマガを書いた。また別の企業で経理部門に在籍していた頃は、役務売上に新税率が適用されてもクレームが来ないようにと顧客向けの案内文を書いた。そういうケースにおいて、私の打率はそこそこ高かった。 その一…