高島志保美さん(日本キリスト改革派神港教会員)の歌集。 著者は9歳の頃、結核を患い1年間学校に行けず読書をして過ごしたという(序文より)。その時に小倉百人一首に親しんだそうです。最近の短歌は口語体が主流でリズムも自由過ぎるのがありますが、高島さんの短歌は文語体が多いです。その言葉は知的で美しく、そして芯の強さのある印象を受けます。同時に、その内容には揺れる心が表れているように感じました。高島さんの日々の生活が年代順に配列されています。一人息子の成長(母はこんなにも感じて見ている)、ご自身の病、夫のこと(入院中の夫へのお見舞いにふと過ぎる思い)、お隣さんのこと、教会のこと、世の中の出来事(二つの…