人里離れた山道に、ぽつんぽつんと人家があったりすると、 「こんな山の奥で住んでいる人もいるのか」と感慨深く眺めていたものでした。 それが最近になって、よくよく見てみると、どうやら今はもう住んでいないようです。 少し寂しく感じたりもしたのですが、それは遠い旅先でのことでした。 昨年、日帰りで行けるような秩父路へ紅葉狩に行った帰り道で、同じように空家になった家を見かけました。今までずっと人が住んでいると思っていたので、それが身近に感じてさらに寂しくなりました。 秩父路のいつから空家秋の暮 ちちぶじのいつからあきやあきのくれ 秋の暮〖秋の季語・時候〗秋の夕 秋の夕べ、夕暮れ時。 清少納言の「枕草子」…