近代日本暗殺史 (PHP新書) 作者:筒井 清忠 PHP研究所 Amazon 安倍晋三元総理が銃撃され死亡されてから早一年余り。世界的に見て治安が安定しているとされる日本においては、近来稀に見る大事件ではあったが、狙撃者山上徹也が事件を起こした背景とされる「家庭連合被害」の問題も含め、早くも風化しつつあるという印象がある。全体的に「平和」で、明日の命をも知れぬという状況の人間がごく少数である現代の日本においては、「普通の殺人」はともかく、政治や経済の要人を狙ったテロはなかなか起こりにくい。要人とされている人の一人や二人殺したところで世の中が大きく変わるはずもないという絶望感に囚われているという…