ヘバーデン結節は、周囲でもみかけることの多い、指の第一関節の変形性関節症です。変形性関節症は軟骨の減少と同時に、関節近くの骨にカルシウムなどが沈着し過ぎて棘(とげ)状の構造(骨棘)が増え、神経を刺激すると痛みが出るもので、カルシウムパラドックスが原因のひとつと考えられます。99%が骨に貯蔵され、血液中には約1%のみ存在するとされるカルシウムの補給が少ないと、骨を溶かしてでも、カルシウムを血液中に流入させるように働きます。それが続くと血管や細胞の中などに沈着するようになります。これが、カルシウムパラドックスで、関節炎や動脈硬化症などへ発展します。 その関節炎と共に、関節液が入った水疱のような膨ら…