先日(8月30日)難波・高島屋で「追悼・安野光雅展」を見たときは偶然、 本書を読んでるときと重なった。作品を鑑賞し、自伝を読むことで安野画伯がとても身近な存在になったのは幸運でした。 本書の文は日経新聞「私の履歴書」に長期連載したものが主になっている。毎日、ン万人、いや、ひょっとしたら10万人くらいが読むかも知れない記事なので、記憶違いのことを書いてしまわないよう、かなり気配りして書いたことがうかがえる。子供じぶんのことはともかく、有名人になってからは人脈が増えるので「人違い」があっては大変だから、何度も推敲を重ねたことでせう。 読み物として一番面白いのは、ふるさと津和野で過ごした子供~青春時…