戦争、自殺、飢餓、環境破壊、核、弾圧──人類は今もなお、数え切れないほどの課題を抱えて生きている。 この物語の中心にいる一家は、自分たちが別の天体から飛来した宇宙人であるという自覚に目覚め、人類をその混沌から救おうと懸命に努める。しかし、結局のところ彼らも人間であるがゆえに「欲望」や「虚栄心」に抗えず、理想と現実のあいだで揺れ動く。「美しい星」とは何か──その問いを追いながら物語は進んでいく。 一家が人類の救済という崇高な理想を掲げる一方で、現実の欲望や虚栄に囚われていく姿は、私たち現代人の姿そのものでもある。私自身もまた、信じる理想と人間的な感情──欲望、猜疑、鬱積──のあいだでしばしば揺ら…