挫折とは何でしょうか。それは、自分がこれまで信じてきたことが、もろくも粉々に破壊され、同じ道を歩む事ができなくなることでしょう。単なる失敗と挫折は違います。ただ失敗するだけならば、「私」はまた同じことに挑戦できるかも知れません。しかし挫折とは、もはや二度とやり直すことができないような、そしてそれによって、これまでの経験がすべて無になってしまうような、そうした困難に突き当たることなのです。ヤスパースは、挫折をただネガティブに捉えているわけではありません。そこから目を背けるのか、それともそれを直視し、引き受けようとするのか、ということは、根本的に異なることです。ヤスパースが訴えているのは、私たちが…