仕事が休みの日に家や子どものことで予定が詰まっていると、ひとり暮らしの頃を思い出して、「二十四時間を自分のためだけに使えるって、なんてぜいたくだったんだろう」と思うことがあった。自分だけなら、おなかが空かなければごはんはつくらなくていい。洗濯物は二分で干し終わり、部屋も散らからない。ああ、なんて楽チン。たまには家の用事も子どもの世話もしなくていい、ご褒美みたいな一日がほしいなあ、と。しかし、本当に二十四時間を自分のためだけに使えるようになったら、それはご褒美なんかじゃなかった。先月末から自宅に帰っていない。新型コロナウイルス感染症の第七波でコロナ患者が激増、レッドゾーンでの長時間勤務による感染…