今回から第四章一に入ります。 一は金井先生による内容で、この中に使われている真田氏の文章のみそのまま掲載することにしました。 一ではユング派分析家の故・河合隼雄の引用が取り上げられていますが、ユングは意識の重要なはたらきの一つとして、「反省能力」を挙げています。ここで言う反省というのは、自分のことを良いとか悪いとかジャッジしたり、自分を責めたり後悔したり、ということではありません。「なぜそうするのか、なぜそうなってしまうのか」と自分に問うことです。いろいろもっともらしい理由を考えるのをやめて、自分が何かに動かされていることを受け入れて、その「知らない自分」に向き合うということです。 それを「情…