ある大学の講師控室での話し。国文学者F先生とお茶を飲みながら話していた。 私「今朝は さむかったですねぇ・・・せんせい」 F「そうですね。やっぱりさすがに『霜降り月』といわれるだけはありますねぇ・・・そうだのりも君。こんな歌しってますか? 蔵玉和歌集のね、 『知らず来て 四方の宮居の神楽月 立つ榊葉の 音の さやけき』(藤原定家) っていうんですよ」 私「え?・・・くらたま・・・わかしゅう・・・ですか・・・」 F「そう、この蔵玉和歌集っていうのは室町時代に編纂された和歌集でね。 あまり有名ではないんだけど、この定家の歌はわりあいに、有名でね。 知ってる人も多いんですよ」 私「へぇ~・・・そうな…