-----講義録始め------- 次に、諮問機関の限界について考えます。まず、管理的活動に引きずられやすいことがあります。この諮問機関を作り運営するのが、そもそも管理活動を担う行政組織であることを忘れてはなりません。行政官たちは、これまでの経緯や業界の利害、自治体の実施体制、政治状況など、政策過程に関する専門知識も有しています。 その観点から見て、膨大な行政資源が必要となったり、自分たちの組織を揺るがせたりするような知見は、やはり受け入れられないとの判断がなされがちです。同じことは委員の人選にも言えます。学会の中で路線対立があったり、そもそも関係者が少なかったりするような分野の場合は、参集す…