20日(金)は国立能楽堂へ。 ■狂言『膏薬練』 シテ 茂山茂 アド 茂山逸平 膏薬練は、自分の膏薬の方が効果があるわいと鎌倉の膏薬練と京都の膏薬練が自慢をしあうというもの。クスクス笑いつつ、なんだかこういう自慢をする人って今でもいるなあとぼんやり顔を思い浮かべたりした。 鎌倉と京にふたりが分かれているのは、源平贔屓に分かれている妙。生食(いけずき)と磨墨(するすみ)がでてきたが、なんと『平家物語』の宇治川の先陣争いに出てくるあの名馬! いけずきというのは、黒栗毛「きわめてふとうたくましい」馬でも人でも見さかいなくかみついて近寄せなかったので「生食」と名付けられた。 一方、する墨は あまりに黒か…