よく晴れた冬の日。気温も高く過ごしやすい。 しかし、黄砂なのか花粉なのか、とにかく全体的に風景が白っぽかった。 数キロメートル先の山は少し霞む程度だが、遠方は真っ白でほとんど見えない。富士山はうっすらと見えるだけ。少し先の風景が描写されないゲーム世界のようで、なんとなく違和感がある。 仕事で訪れた訪問先でも、今日の空は珍しいようだった。応対をした2人(姉と弟らしい)も、「こういう日はぼうっとして、おかしな間違いをする」「昼なのに少し眠い」「でも腹は減らないんだ」と、よくわからないことを言いながら、「ほら、あの山から先は見えないだろう」と言っていた。なんだか「蟲師」みたいだな、と思った。「蟲師」…