1979年8月、ASA(芸術研究協会)から刊行された新國誠一(1925~1977)の詩選集。装幀・レイアウトは吉沢政次。著者は仙台市生れ。 ちょうど亡くなる前年頃に,新國誠一は自選詩集の出版を計画していた。作品の選定はほぼ終り,吉沢正次の装幀見本も出来上っていたから,刊行されれば「0音」「日仏詩集」につぐ第三詩集になるはずであった。没後,ASAの仲間うちで自然にこのことが話題になり、彼の遺志をかなえようということになった。ただ規模と構想は故人のそれとおのずから相異せざるをえなかった。一つにはこの機会に故人の詩業を総括する責務をわれわれが感じたこと、次に広く一般にもそれを理解してもらう好機と考え…