2024年2月27日。 1990年代の末だから、もう25年くらい前のことになる。 豊嶋康子の作品は目にしていて、記憶に残っているけれど、印象に強いわけではない。 確か、一本の鉛筆の真ん中を削って、そこに両方から芯が出て、それがつながっているような鉛筆がケースに入っている作品だった。それはパッと見ると鉛筆が二本ありそうだけど、一本の鉛筆が、そのような形になって、でも、使えない状態になっている。 それは、学生のアイデアのようなものを形にしていて、誰もができそうで、しかも身近でスケールが大きいとはいえなくて、だけど、少しでも考えたら、鉛筆はその頃は、もっと日常的に使われていて、このように真ん中を削っ…