統一地方選挙が終わり、政界はしばしの休息に入った。岸田政権の黄金の3年間は、あと2年を残しているが、波乱要因がないわけではない。その一つが<政局の女王>ともあだ名される小池都知事。TV東京のWBS(*1)キャスターから、日本新党で政局入りし多くの政党を渡り歩いた人物である。民進党崩壊時、希望の党を立ち上げ保守系2大政党を目指したこともある。 2020年発表の本書は、彼女の都政1,400日を取材してきた、<週刊文春>和田泰明記者の見た「政界ジャンヌダルク」小池百合子の姿を記したもの。著者によれば、彼女は常に仮想敵を作り、それと闘うジャンヌダルクの役を演じてきたという。その過程で「ガラスの天井」を…