バイトに行く時、自転車を漕ぎながらふと夜空を見たら、流れ星が飛んでいた。バイトを終えて帰る時、駐輪場にとめていた自転車の所に行ったら、前かごに、流れ星が入っていた。さっきの流れ星だった。偶然ここに落ちたらしい。大学院時代、星の研究をしていたから、流れ星の見分けはつく。取り出すと、その流れ星には、人々の願いがしみ込んでいた。この色、重さ、におい。どうやらほとんどが「金が欲しい」という願い事ばかりらしい。大学院時代、星の研究をしていたから、そのくらいの判別は出来る。僕は、「俗物ばかりだな」と吐き捨てて、流れ星を川に捨てた。家に帰っている途中、大学院を出てから、星の知識を実生活で使ったのは、さっきが…