昨年3月に全12回の予定でスタートしたエッセイ「日本語のなかの何処かへ」。現在発売中『世界2024年2月号』に、無事、最終回が掲載されました。 毎月、趙文欣さんが描き下ろしてくださるイラストに勇気づけられた1年間でした。趙文欣さん、この場を借りて改めて心からの感謝と敬意を💐 「日本語のなかの何処かへ」と題して、書き始めたこのエッセイ。回を重ねながら、グロリア・アンサルドゥーアや李良枝に触発されながら、「国語」の呪縛から懸命に逃れて、たった一つの私のものではない「日本語」との新しい関係を模索していた約20年前の頃の、今よりもはるかに不安定で、危なっかしい自分が、いつも身近にいる気がしました。私は…