「高校教師を扱った作品」の第二弾は、あさのあつこ『グリーン・グリーン』(徳間文庫、2017年)。県立喜多川農林高校の教師になった翠川真緑(みどりかわ みどり)。「グリーン・グリーン」は彼女のあだ名です。都会育ちで、農業オンチのグリーン・グリーンが、「未知の世界」である地方の農林高校を舞台に、戸惑いながらも教師として成長していきます。農林高校が抱える問題、生徒たちの悩み、教師たちの指導ぶりなど、多くのことを気づかされる作品に仕上げられています。 [おもしろさ] 生徒たちの心に届け! 「生徒たちからは、ほとんど反応がない。返事もなければ、歓声も不平や不満の声も上がらなかった。とても、淡々としている…