「摩訶不思議な内閣を扱った作品」の第三弾は、三橋貴明『コレキヨの恋文 新米女性首相が高橋是清に国民経済を学んだら』(小学館、2012年)。政治経験が浅く、経済に関する知識や見識も乏しい新米の女性総理・霧島さくら子。年に一度、桜の季節に高橋是清(1854~1936 年。第20代内閣総理大臣、大蔵大臣を歴任)と出会い、直面する不況と対峙できる政策や考え方について教えを受けます。おかげで、日本国のかじ取りという重要な役割を果たしていけるようになっていきます。エコノミストである著者の手による、日本と世界の経済の仕組みに関する小説仕立ての解説書でもあります。 [おもしろさ] 首相がコロコロ変わり、経済は…