ここでは古代の有力な地方で起きた中央省庁への反乱をテーマとし、「吉備氏の乱」と「磐井の乱」を紹介する。2つの乱はなぜ起きたかがわかる。■2つの乱が起きた背景この2つの乱は吉備と筑紫で起きた2つの力をもっていた古代の国家の反乱である。大和朝廷の基礎が300年頃より出来上がっていく。そして聖徳太子が生まれ574年に生まれ、日本の礎を整えていく中での、朝鮮半島における朝廷と利害関係の不一致により起きた争いと考えられる。 ■吉備の乱吉備氏の乱ともいう。吉備では5世紀前半から中頃にかけて造山古墳、作山古墳など古墳建造が全盛期を迎えていた。そうした中で推定463年(雄略天皇7年)に反乱が起きる。吉備上道臣…