透析生活を続けていると、「制限」という言葉に慣れてしまう。 水分、塩分、カリウム、リン──そのうち「これはダメ」「あれもダメ」という判断が、無意識のうちに日常に組み込まれていく。 ただ、それに違和感を持たなくなるのが少し怖い。 制限に慣れることと、思考が止まることは紙一重だと思う。 メタ思考という視点 「なぜまた間食したのか」と考えるとき、自分の意思を責めるより先に、 その間食が起きやすい状況──帰宅後すぐ手に取れる場所にお菓子がある、 習慣化された流れ──を見直す方が建設的だ。 これは、単純に我慢するよりも、 構造の方を変えるというアプローチだと思っている。 医療の個別最適と生活文脈 医師か…