月が替わり八月になった。 夏も盛りというわけで、この暑さも当然なのかもしれない。 しかし、夕方4時すぎ、クルマの車外温度計が36度をしめしているのは、いくらなんでもやりすぎだと感じていた。 我慢の限界をこえていた…。 運転中ずっと理不尽だ、無茶苦茶だ、文句を言ってやるなどと、そんな言葉がつぎつぎとあたまに浮かんでは消えていった。 カラダが熱っぽく、さきほどから視界もぼやけ始めてきたようだった。まさか、いま猛威を振るっているウイルスの症状なのか。 カップホルダーのアイスコーヒーに手をのばす。 エアコンの液晶表示が33度になっていた。 どうして…。 いつ手が触れたんだ。 コーヒーを置いたときだろう…