相当にマニアックな論点ですが、実務上よくあるケースについてご紹介させてください。 いわゆる造成前宅地(造成すればすぐに宅地として利用可能な土地のことで、宅地地域内の現況農地をイメージしていただければ。たとえば、農地地域の中にバイパス道路が開通して、道路沿いの農地が順次、造成されて、ロードサイド型店舗が建ち並びつつある地域のイメージです)を貸地する場合、宅地造成に要する費用を、借地人が負担する場合が多いかと思います。 この場合、借地を貸主に返すときに、造成した土地を耕して、再び農地にして返すことはないでしょう。 一般的に、その経済価値は「宅地>農地」ですから、貸主は費用負担なしに所有する土地の経…