このところ、母方の家系をさかのぼって調べる作業にかかっていた。母方長谷川家の関係で、現在も銅町で鋳造所を営む、はとこにあたる方から、小野田才助についても話を聞いた。 小野田才助(弘化三年1846生)は江戸時代から続く鋳物師小野田平左エ門家の人で、八代目の二男である。本家を助け家業の更なる隆盛を招いた人である。全国に多数の作品が残っている。讃岐の金毘羅様と金華山と山寺に同形の大燈籠が残っているが、これは才助と銅町の職人たちが力を合わせて作ったものである。鋳造とは思われない、彫刻のような緻密な装飾、リアルな人物像などの作品も多い。この家系からは小野田高節(帝展無鑑査)も出ている。 名工小野田才助の…