むべの花 散歩道沿いに咲く星のような形をした花たち。ここに挙げた植物も、5月を彩ってくれた花たち。 そのひとつがむべの花。むべはあけびの仲間で、あけびの実が綺麗に2つに割れるのと違って、果実が裂果しないもの。家の裏手の林の上の方に、紫色の実がなっているのを見かけることはあっても、その実を食べたことは一度もない。実のなる位置が高すぎて手が届かないうえに、猿だかカラスだか誰だかが食べてしまうせいで、中身がすっかりなくなった、妙に目につく紫色の殻だけが、時々道路にころがっているのを目にするだけだ。中身が空っぽの果実を手に取って、空しいとはまさにこういうことだとしみじみ思うのが、恒例のこととなっている…