重松鷹泰の著書「初等教育原理」において,氏は次のことを指摘している。 初等普通教育が人格形成の基礎をかためるものであることは,すべての人に認められている。ところで,その内容については,大きく二つの見解が対立している。 と述べている。「大きく二つ」についてみていく。 1.社会人として生きていくための生活技術(常識や作法・事物の操作方法)などを修 得すること,さらに将来の発展のために必要な(そういう見地から精選された)基 本的な知識を習得することが,基礎能力啓培の内容である,とするものである。 2.他の人びとと協力して生きていこうとする態度を洗練して行くこと,与えられた知 識を受け入れるだけでなく…