映画「アリバイ」(1963、日活)を見る。監督は「赤い靴とろくでなし」の牛原陽一。日活リアリズム路線の1作で見ごたえがあった。脚本は熊井啓による社会派サスペンスミステリー。黒澤明の「野良犬」を意識、踏襲していることは間違いなさそう。撮影は「夜霧のブルース」の高村倉太郎。 警視庁協力のもと、リアリズムと白黒映像の静かな迫力が見どころ。“替玉”によるアリバイ工作を崩す警察と、手形詐欺などの金融汚職を、銃撃戦も交えてスリリングに描く。 <ストーリー>世田谷の小住宅で、極東電機の経理担当・中島芳夫が射殺体で発見される。捜査一課に捜査本部が設けられ、畑中部長刑事(二谷英明)とベテラン刑事・佐川(宮口精二…