南部鉄器工場探訪記:進化し続ける鋳物の町 岩手・奥州市の水沢地区は、鋳物の町として栄えてきた歴史ある土地。ここには900年以上も前から鉄器を作り続ける南部鉄器工場が点在しています。今回は、その中でも特に進化を遂げている工場を探訪してみました。 はじめに南部鉄器は、日本の伝統工芸品の一環として、約400種類もの調理道具を製造しています。その中でも、我々が訪れた工場はどのように進化し、伝統と革新を融合させているのでしょうか。 南部鉄器の製造過程南部鉄器の製造は、まず鋳型に溶かした鉄を流し込むところから始まります。例えば、鉄瓶の鋳型は粘土で作られ、専用の道具であられ文様を押し付けます。この型は高温で…