1947年作、久しぶりに小津作品。 飯田蝶子、この時50才、ずっとおばあ さん役名脇役、でもこれは主役、主役は はじめて見た。 笠智衆が歌を歌う、いや音頭みたいな、 これが抜群にいい、意外である。 坂本武、河村黎吉、知らなかった、こう いう個性ある面構えが少なくなった。 子供の父親が小沢栄太郎、写真屋が殿山 泰司、気がつかなかった、若いからか。 こういう役者たちでシンプルな話を十分 おもしろく、戦後第一作とは思えない豊 かさとでも言おうか。 背景にオリエンタルな寺院が出てくるの で調べたら築地本願寺だった、なにか不 思議な光景だった。小津がこれを選んだ のはなぜだろう。飯田蝶子が後家さんと い…