関川夏央氏による「あとがき」に第三部から三年半の時日を経て関興できた、とされています。 そのせいもあってかかなり絵柄が変わった感があります。 しかしこの内容にはこの筆致が適切だったのではないでしょうか。 ネタバレします。 「坊っちゃん」の時代、というタイトルが示す通りの物語だ。 なぜか皆体が弱い。 興味深い話なのだけど「どうしてこうなっていくのか」というもどかしさがある。 若き日の幸徳秋水が「一夜にして天下をとれましょうか」と問う。 芸術で人々の心を捕らえるという意味でならあるだろうけれど社会改革のそれは不可能だろう。 しかしこの時はまだ何もわからない。 やがて世界的な戦争が始まりそして共産主…