●歌は、「いづくにか我が宿りしせむ高島の勝野の原にこの日暮れなば」である。 高島市勝野 関電高島変電所前万葉歌碑(高市黒人) ●歌碑は、高島市勝野 関電高島変電所前にある。 ●歌をみてみよう。 ◆何處 吾将宿 高嶋乃 勝野原尓 此日暮去者 (高市黒人 巻三 二七五) ≪書き下し≫いづくにか我(わ)が宿りせむ高島の勝野の原にこの日くれなば。 (訳)いったいどのあたりでわれらは宿をとることになるのだろうか。高島の勝野の原でこの一日が暮れてしまったならば。(伊藤 博 著 「万葉集 一」 角川ソフィア文庫より) 上二句で、「いづくにか我(わ)が宿りせむ」と、主観的に、不安を先立たせ、目の前の現実の土地…