庄内藩トママイ脇陣屋跡は、苫前町(とままえ)古丹別川の右岸川尻高台に設けられた警備所で、防衛の拠点である本陣を元陣屋(もとじんや)というのに対して、支所的な存在を脇陣屋(わきじんや)もしくは出張陣屋(でばりじんや)といいます。 歴史背景 安政元年(1854)江戸幕府は長年の鎖国を解いて日米和親条約を締結し下田・箱館を開港します。安政2年(1855)東西蝦夷地を幕府直轄にするとともに、松前・仙台・南部・津軽・秋田の五藩に東西蝦夷地・北蝦夷地(樺太)の分担警備を命じました。安政6年(1859)には南下政策を進めるロシアに対抗して、さらに会津・荘内(鶴岡)両藩を警備に加え、奥羽六藩に蝦夷地を分領し北…