「鞠始」(まりはじめ)とは、新年に初めて 「蹴鞠」(けまり)を行う儀式です。 「蹴鞠」(けまり)とは、古代以来、 主に朝廷、公家の間で行なわれた 鹿革製の鞠を蹴り合う、平安貴人の遊戯です。 東北の隅に「桜」、東南に「柳」、 西南に「楓」、西北に「松」を植えた 七間半(約14m)四方の「鞠壺」(きくつぼ) または「懸」(かかり)と称する庭で、 通常、8人が革の沓(くつ)を履いて、 鹿革製の鞠(まり)を足の甲で蹴り上げ、 地に落とさないように受け渡します。 蹴る回数の多少を競うとともに、 鞠(まり)の軌跡や蹴手の姿勢の優美をも 競いました。 蹴鞠は6名から8名が一座となって、鹿皮でできた鞠を、相手…