昭和の頃、社会に出て仕事に就くことは、 その職に注力すると同時に、 柵(しがらみ)に身を委ねることによって、 組織の中で存在感を与えられていました。 郷にいれば郷に従うことは当たり前とされ、 ルールとは別に柵の長に言われるとおりにし、 忖度することがその後の処遇にも影響し、 自分の意とすることが叶えられるかは、 柵の中での身の置き方や印象で決まりました。 柵が日常の中心となると、 一般的な常識や観念とは別に、 固有のルールやルーティンが生まれ、 一般社会とは一線を画する、 エキセントリックな世界にもなりえます。 柵=縛りという印象があるのは致し方なく、 個人主義やダイバーシティが叫ばれる現代で…