フリーライター。
1964年東京都出身。東京大学文学部社会学科卒業。
さまざまな自決方法を紹介した「完全自殺マニュアル」は、社会の生きづらさを告発しベストセラーとなった。
“自殺しないで今の世の中を生き抜くマニュアル”としての「人格改造マニュアル」も執筆する。
「檻のなかのダンス」「レイヴ力」では、身体で感じる快感や自然界とのつながりを強調。
その後は、生きづらさの原因としての経済を批判しながら自然農を実践中。
完全自殺マニュアル
ぼくたちの「完全自殺マニュアル」
無気力製造工場
人格改造マニュアル
檻のなかのダンス
レイヴ力―rave of life (単行本)
脱資本主義宣言―グローバル経済が蝕む暮らし
檻のなかのダンス 作者:鶴見 済 太田出版 Amazon 当たり前を疑う、、と言っても 日々の生活にどっぷりつかっていると 一般的とか常識とか そんな社会やシステムに都合のよい 固定観念にがんじがらめにされ 何が当たり前なのか、疑うことも忘れてしまう。 この本を読んで、思った。 本って、やっぱりすごい。 固くなった自分の頭を ぐらぐらとゆすってくれるには やっぱり本が一番だと思った。 なぜなら、テレビや新聞の情報は、当たり障りのないものだし ネット情報が膨大とはいえ、そこから自分が掬い取れる情報は 自分好みのものになりがちで なかなか自分の頭に強烈なパンチをお見舞いしてはくれない。 本著は、1…
物書きを始めた90年代に出したすべての本の底流に、この感覚を織り込んだつもりだ。 例えば『完全自殺マニュアル』という本で言った、「いざという最悪の時には死ぬことだってできるのだと思えば、楽に生きていける」。それはこのあきらめの力を生かすひとつのやり方であり、自分にとっても心の支えだった。 もう人生も半分以上がすぎた今、「自分が一生をかけて得た一番大きなものは、この感覚なのかな」という気すらしている。(鶴見済『人間関係を半分降りる』筑摩書房、2022) おはようございます。先週の土曜日と日曜日に場づくりのプロが主催するサードプレイス的なラボに足を運んできました。サードプレイスというのは「家庭でも…
過去所持していた本の思い出を書くのは「読書レビュー」として如何なものかと思ったけれども、未だに心に刻まれているので簡単に書いてみる。苦手な方はブラウザバックを推奨する。 確か13~4年前だっただろうか、地元のSCの本屋で鶴見済氏の「完全自殺マニュアル」を購入した。購入した時は店員さんが厳重に梱包してくれたのが記憶に残っているな 。 完全自殺マニュアルは1993年に鶴見済氏が書いてベストセラーとなった。それと同時に内容が過激であるとされて問題作としても知られた作品だ。 内容としては生き辛さからの脱却、自殺方法や事例などが羅列されている。 出版されたのが1993年で、当時と比べると時代が変化してい…
「人生で最も影響を受けた本は何か。」 そう聞かれれば僕は何の迷いもなくこの本の名前をあげる。もっとも、就活で同じ質問を受けた場合には絶対他の本を選ぶが。「青少年のための覚醒剤入門」。こんなチャプターが含まれる本をあげたら問答無用で落とされるのはわかりきっているからだ。 僕が初めてこの本を手にしたのは大学一回生、18歳の時だ。高校時代、友達がほとんどおらず、本ばかり読んでいた僕は、大学に入っても一人も友達ができなかった。暇つぶしのために毎日図書館に通って本を貪るように読んでいた僕は、1980~1990年代のサブカルチャーに興味を持つようになった。 そんな中で、90年代サブカルを代表する本「完全自…
人間関係を半分降りる ――気楽なつながりの作り方 作者:鶴見済 筑摩書房 Amazon 冒頭に「人間の悩みはすべて対人関係の悩み」という心理学者アドラーの言葉が引かれている。さすがにすべてではないだろう、金銭や健康の悩みも中にはあるだろう。でも世の中の人の悩みの大半はそうかもしれない、とは体感として思う。中井久夫の著書には「精神医学は対人関係の学である」との精神科医サリヴァンの言葉が紹介されていた。ことほどさように人間関係は悩みの種なのだ。他者はこちらではコントロール不可能だからいいこと悪いことどちらを招くか予測がつかない。だからこそいいことがあれば嬉しいものだが悪いことがあれば苦痛の源となる…
最近、まだまだ暑くてへばっているし、取材に行くとパワハラセクハラの現場を目にするのでなんだかなぁと思いながら生活しています。前職はコンプラ系の教育が全社員に向けて定期的に行われていたおかげか、そういう場面を目にすることはなかったのですが、一般的なおじさんのセクハラへの意識が低すぎて毎度ドン引きしています。そういう面でも、この仕事向いてないかも…と思い始めている。そもそも記者になりたかったわけじゃないしな… 今週は車に乗れば渋滞に巻き込まれ、新幹線にのれば1時間以上の遅延に巻き込まれ、電車に乗れば電車が運転を見合わせ、歩いて帰る。そんな週です。 特に書くことがにないのでバイトの話をします。学生の…
これまでの人生自殺したいなんて思ったことのない俺が、周りにいる死にたがりの道化どもより先にマニュアルに目を通したことで、もうやつらのリスカやODのごっこ遊びをみても動じなくなる。これが本書を読む第一のメリットだ。 さて、本書はタイトルそのまま、自殺についての方法、注意点等を紹介するものだ。首吊り、薬、飛び降り等メジャーな10種類とその他の方法が、苦痛や手間、致死度といった指標をもとに比較される。読んでみて驚いたのが事例研究の厚さだ。各方法について、成功例と失敗例がたくさんあげられ、なぜ失敗したのか、この死に方はよかったなど著者が批評する。これで死ねないのかとかこんなのでも死ねるのかという発見が…
今日は休みだった。朝、総合病院に通院に行く。毎月1度恒例となっている通院。20年くらい前に大学を卒業する頃になって、就職活動がぜんぜんうまく行かず卒論も書けなかったぼくは鶴見済『人格改造マニュアル』を頼りに市ヶ谷にあるクリニックに行き始めたのだった。爾来今に至るまでこの精神科通いを続けている。今回の通院では中途覚醒の話をしたあとは(それは結局、頓服薬で様子を見ることになった)特に濃い話にはならず、何だか自動車教習所でハンコをもらうような事務的な手続きで終わってしまった。そういう日もある。その後薬をもらってイオンに行き、フードコートでボブ・ディラン『テル・テイル・サインズ』を聴きながら詩を書く。…
僕は自分を貸し出すレンタルサービスをしているのですが、久々にレンタルの依頼がありました!その依頼とは… 「不適応者の居場所に一緒に参加してほしい」 不適応者の居場所を知らない方もいるので説明を。不適応者の居場所はライターの鶴見済さんが月1で開催している、社会に適応できていない人たちや生きるづらさを感じている人たちの集まりのようなものです。 依頼者さんは『不適応者の居場所』が気になってはいたけど、これまでなかなか参加はできなかったようです。ただ今回ある程度ご自身の体調が整い、僕と一緒なら行けるかもしれないと思って、レンタルの依頼をしてくれたとのこと。こうした依頼も大歓迎です。 大宮で待ち合わせし…
今日は早番だった。朝、白白と外が明るくなってくる頃に日記を書き始めるのがぼくの日課になっている。朝はいつも苦手で、うっかりすると「どうして生まれてきたのかなあ」「これから先、生きたとしてもたいしたことなんてできっこないだろうなあ」と思い始めたりしてしまう……なんだか「おませ」な十代の青臭い悩みそのままだ。そしてそんな悩みも朝に日記を書いて、そしてこれまた日課の「ひとっ風呂浴びる」「洗濯する」を終えてそして外に出て、イオンなりマックスバリュなりに行って昼ごはんを買って(うちのグループホームは朝・夕は提供してもらえるのだった)、それを食べて詩を書き始めたり仕事をしたり……としていると実にあっさりと…
2020年にはけっこうこのブログで鑑賞した作品の感想などを書いていた。今回はそんな話題にしたなかでも、もっともよかった作品は何だったのか発表します。 kageboushi99m2.hatenablog.com 2019年verを見たところ、「作品」の幅は結構広いが、音楽だけは除いてピックされている。2020年版もこれを踏襲していきたい。 エントリー作品は以下のとおりである。作品の詳しい内容や感想についてはリンク先をご覧ください。 夢をかなえてYouTube - タイドプールにとり残されて 石井僚一『死ぬほど好きだから死なねーよ』 - タイドプールにとり残されて もう子供を食べたくない~「パーテ…
https://https://youtu.be/SGF0UKLrBko (MVでは3Dですが、1部虫の描写があります) 内容 こちらの曲。「MEMDMP」。 2020年にYouTubeにて公開されており、限再生回数は6.3万回。私は2022年にこの曲を知ったのですが、当時は再生回数は5.8万回。1部からの人気があることはわかりますね。 今回はこの曲について今出ている情報をまとめてみました。 はじめに、「MEMDMP」というタイトルは、動画内に表示される暗号を解読したものです。(Yahoo知恵袋より) https://https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/…
注:今日の日記は「自殺」という危険なトリガーを含んでいるので、精神汚染に気をつけて。今日は遅番だった。今朝、ぼくが参加しているLINEグループでとある方からこんな新聞記事をシェアされた。ぼくが住んでいる兵庫県が、精神的に追い詰められた人を助ける「ゲートキーパー」を養成しようと乗り出したというのだ。この記事を読んでぼく自身、いろいろなことを考えさせられた。「もしぼく自身が自死まで追い詰められたとしたら」ということを考えたし、あるいは「もしぼくが大事に思っている人が追い詰められたとしたら」といったことも考えた……こんなことがあったのを思い出す。今から10年以上前、ぼくがもっとネガティブな内容の日記…
経緯 45冊リスト*2 感想 ビジネス書編 ラノベ編 SF編 その他(新書等)編 読書について 終わりに 経緯 私は人の家の本棚を見るのが好き。昔から人の家に行ったときはとりあえず本棚を覗いている*1。その人がどういうジャンルを好んでいて、自分と同じ部分があるのか…などがとても気になるんです。 そんな私が長門有希の100冊というリストを見て、心がときめかないはずがない。 「涼宮ハルヒの憂鬱」というアニメに登場する本好きのキャラクターがおすすめの100冊を選んだ…というリストらしい。とても良いリストですね。 世間話で趣味を聞かれる際にとりあえず「読書」と答えるが‘けど、どの本がおすすめなんですか…
帰宅すると、髪が濡れたパンツ一丁の小人 エプロンをかけている。 よく見ると、ひよこくんだった。 元気いっぱいに何かを言っていたが 何を言ってたか、あんまり覚えていない。 確か、車の事だったかな? 「バイバーイ」と言うけど、全然バイバイしないひよこ君 トリーさんと今日あったことを話しながら お風呂場に入ると、外でひよこ君がよんでいる 扉を開けると、最近トリーさんの職場の人から 譲っていただいたトミカを持っていた 「きゅうきゅしゃー、きゅうきゅうしゃー」 「ごいしゅうしゅうしゃー、ごいしゅうしゅうしゃー」 すごいねー!よかったねー!と答えると 満足したのか、「バイバーイ」と言って 素直に、風呂場の…
はてなブログにはちょっとしたアクセス解析ツールがついていて、どの媒体からどの記事にどれだけアクセスが来たか、割合とランキングを見ることができる。見てみましょう。 近ごろGoogle検索からの流入が多い記事ランキング バキバキ童貞とピーター博士のストーリーがいま日本一熱い いちばんかっこいい元素名は 「漫画イントロクイズ」、かなり盛り上がるのでぜひやってみて あなたのねじれをテストしましょう! ブログトップ ドメサカ板のしょうもないスラングが好きだった ドラクエのサブタイトルかっこいい順ランキング 休肝日に 「ドラクエ大辞典」読みがち 「髪切った?」に対する返しを考察し続けて12年が経つ 床に物…
今日は通院日だった。午前中、総合病院に行きそこでドクターに会い、いろいろ話をする。思えば大学生の頃に鶴見済の本を読み、「困った時は精神科に行って薬をもらえばいい」「脳をチューニングして楽チンに生きよう」という言葉に乗せられて精神科の門を叩いたのがきっかけで、それから20年以上の精神科通いが続いている……通い始めた時はただ「薬を飲めばすべて解決する」と高をくくっていたのだけれど、次第にそう甘いものではないこともわかってきた。前にも書いた通り、生きづらさを作っている原因がぼくの発達障害にあることを学んできて、それは治らないものであることも認めなくてはならなくて……でも、これを以て「ぼくは不幸なんだ…
タイトル うーん、まあまあ、自分の書きたいことが6割方書けるようになってきたかな最近。イギー・ポップのおいさんが歌い踊る「lust for life」。月並みにトレインスポッティングから知ったが、この映画には当時の自分のドラッグ指向と相俟って、コミカル&ケミカルなイメッジを与えられましてね。まあドラッグ含め、サブカルが大好きなお子ではありましたわな。 抜けているものは多々あるだろうけれども、サブカル的なことで〇〇(前のhn)のレシピをご紹介しますと、こうなりましょうか。 <仕込み①>高校ぐらいの若いうちからビートルズから特にサイケデリック、インド、ドラッグについての知識を断片的に仕入れておきま…
物価高、新刊本も値上がり加速 11年連続上昇、計159円高く https://nordot.app/1017223886349565952 書店なし自治体は26.2% “冬の時代”の中でも絶好調な書店の独自戦略【WBS】 https://news.yahoo.co.jp/articles/5ea8d926c5590de9dfe386bfda875532f597e4b2 東京都、2022(令和4)年度子供読書推進計画に関する調査の集計結果を公開 https://current.ndl.go.jp/car/180078 講談社、書籍「ゲームの歴史」全3巻の販売を中止に https://japan.…