観光の人はだ~れも来ない、川越の地味なスポットのお話にゃ。 川越で一番大きなお寺「喜多院」の門前から、15分くらい歩いた小仙波町の東の端っこに、祠がひとつあるんよ。 「龍池弁財天」という小さな祠にゃ。ちなみに「龍池」の読み方は、正しくないかもしれにゃいけど、「りゅうのいけ」だと聞いてるにゃ。 さて、はるか昔のこと。 当時、小仙波の地は一面の広い海に面していたんだそうにゃ。 そこに、あるとき、仙芳仙人という人がやってきた。仙人は、辺りの様子が気に入って、「ここにお寺を建てよう」と、考えたそうにゃ。 そこで、土地を探していると、白髪の老人が現れた。 この老人に、「お寺の土地を探している」と、仙人が…