文政2年8月2日。非人清吉が火罪となる。清吉は昨年冬12月末に玄海に火をつけた者である。生まれは岐阜で医者とのこと。辞世の31字あり。もっとも愚拙であるが、身分相応なのでここに記す。年々に ぬすみためたる 芝薪 今朝のあらしに たつた一くべ生まれしも 死ぬるもおなし 紙幟 鐘馗はなふて 鬼の道連其余(その他)は略す。