文政4年5月18日。馬の塔(御庭木御庭作りによる)。連中の馬出しは真中にヘギ(片木)に俄馬と書き、左右に松の枝に下り藤の作りもの、競子(けいご)児は薄花色、流水に盃の模様。若者は薄花色に松、梅、桜、紅葉、藤、杜若など白あがり(白抜き)で揃える。橘町裏上の切(屋体(台Iのある小車に大きな蛤の上に橘裏の吹き出した作りもの)は子ども若者が警固し、貝取り出立は見事であった。日用方寄合連中は善光寺であった。箱祓いは善光寺の手石引。子ども若者は白いひとえ物で善光寺への道中記。一人一駅の墨画風景で、小牧から善光寺まで。次に参詣の旅人は一様にこん(紺)の単物(ひとえもの)にあかき文字の紋所をつける。その中に三…