夏その2(イデちゃん) 読みっぱなしで積んでおいた本を引っ張り出しては読み直しています。第32代総理大臣を務め、東京裁判で戦争責任を問われ広田弘毅の生涯を描いた小説「落日燃ゆ」(城山三郎・新潮社)を読みました。広田は裁判で絞首刑の判決を受けた7人の中で唯一人の文官でした。裁判の過程で一切の自己弁護を行わなかったそうです。 この本は一国の宰相たるものに求められる「知性・品性」とはどんなものかということを知ることができます。小説ですから、書かれていること全てが真実かどうかを知るためには他の資料も読み比べる必要がありますが、それでも城山の描く広田の生き方には改めて共感することが多くありました。 知性…