6種複合免疫療法

医療財政が圧迫されついには崩壊してしまうイメージ図 近年、がん治療は大きく進化し、CAR-T細胞療法や免疫チェックポイント阻害剤（ICI）などの免疫療法が登場しています。これらの治療法は、一部のがんに対して劇的な効果を示し、患者に新たな希望を与えています。しかし、その一方で、治療費の高さが医療財政を圧迫しており、これが社会問題となっています。 例えば、CAR-T細胞療法は1回の治療で約4000万円、免疫チェックポイント阻害剤は年間1000万～2000万円を超える費用がかかります。日本ではこれらの治療がに保険適用され、高額療養費制度も運用ているため、最終的には国がほとんどのコストを負担する仕組み…

同人がん免疫研究所のがん免疫療法「6種複合免疫療法」のイメージ図 がん免疫療法は、標準治療に代わる選択肢として多くの患者や医師の関心を集めています。しかし、そのすべてが科学的に証明されたものとは限りません。本記事では、6種複合免疫療法を題材に、免疫細胞治療の科学的根拠、臨床データの信頼性、継続治療の実態、費用対効果の問題を掘り下げていきます。また、自由診療の中でも科学的に証明された治療法があること、ジャーナル査読の信頼性の問題についても考察します。 6種複合免疫療法とは？ 公式サイトでの説明 6種複合免疫療法は、患者自身の血液から6種類の免疫細胞（キラーT細胞、NK細胞、NKT細胞、γδT細胞…

がん免疫療法の科学的根拠を研究している研究グループの様子 がん免疫療法は、がんに対する新たな治療法として注目を集めています。しかし、その中には科学的根拠が不十分なものも多く、特に自由診療で提供される治療法には慎重な検討が必要です。 その一例として、同仁がん免疫研究所の「6種複合免疫療法」があります。この治療法は特許を取得していますが、その内容を精査すると、科学的な観点から多くの疑問が浮かび上がります。 1. 6種複合免疫療法の概要と問題点 1-1. どのような治療法なのか 同仁がん免疫研究所の6種複合免疫療法とは、患者の血液からリンパ球成分を採取し、インターロイキンと複数のがん抗原を含む培養液…