【原神】からかい上手のナヒーダさん #31 - 夢境の力と照れ顔の旅人【二次創作小説】 薄暗い通路を進む中、徐々に明るさが増していく。出口はそう遠くないはずだ。 「死域の浄化、思ったより順調に進んだな」 足元の石をよけながら言うと、少し前を歩くナヒーダが振り返った。 「ええ、あなたの協力があったおかげよ」 彼女の翠色の瞳には満足げな光が宿っている。一国を預かる草神として、国の安全が確保されたことへの安心感が垣間見える。 洞窟内は涼しく、時折水の滴る音が響いている。石の壁には不思議な模様が刻まれ、古代の歴史が眠っているようだ。歩きながらそれらの模様を眺めていると、ふと思い出したことがある。 「そ…