《前回からのつづき》 blog.railroad-traveler.info 旅客車の冷房化が進められる一方で、乗務員の執務環境は変わることがありませんでした。車両に冷房装置が設置されても、客室を冷やしても優等列車やグリーン車の車掌室を除いて、乗務員室まで届けられることはなかったのです。まして、機関車にそうした装備は望むべくもなく、機関士や運転士の執務環境は過酷なままでした。 特に夏になると過酷さはさらに大きくなり、電気機関車であれば機器室に設置されている電装品からの排熱が、ディーゼル機関車であれば巨大なエンジンが発する熱が運転室へと流れ込んでくるため、室温は上がる一方になってしまうのです。 …