モーガン・ウォレンが2023年に放った『One Thing At A Time』は、全36曲という規格外のボリュームで現代の音楽チャートを完全に制圧した巨大な作品だ。アコースティックギターの泥臭い響きとトラップのハイハットが自然に溶け合うサウンドの上で、彼は酒に溺れる夜や手放した愛への未練をしゃがれた声で生々しく歌い上げる。記録的なメガヒットとなった「Last Night」を含む本作は、彼が単なるカントリー・シンガーの枠を超え、現代の大衆の感情を正確に射抜く稀代のストーリーテラーであることを決定づけた。 目次 目次 アルバム解説 概要 コアテーマと考察 1. 終わらない失恋とアルコールの連鎖 …