NECが発売していた、「PC-98」を型番に持つシリーズの総称。PC-9801・PC-9821・PC-98XA系(ハイレゾ98)・PC-H98・PC-98LTの各シリーズに分けられる。中でも一般的だったPC-9801とPC-9821をまとめて、PC-98x1と表記されることもある。
初代 PC-9801(通称:無印98)は1982年に発売された。一般に「PC-9801向け」と言われるソフトウェアは、1985年に発売された PC-9801VM2(通称:98VM)の仕様に準拠したものを指す。以後、長らく日本のデファクトスタンダードとして君臨した。その後は高速化が施されたり、PCMを再生可能とする「86音源」*1 が普及するなどの変化はあったが、概ね同一の仕様が維持された。
http://www.ipsj.or.jp/katsudou/museum/computer/4080.html
1993年に登場したPC-9821シリーズはWindows登場を受けてVGAサイズ表示*2、IDEデバイス接続、PCIスロット採用などPC/AT互換機との共通性を高めていったが、独自アーキテクチャでのWindows対応は徐々に困難になっていった。
1997年10月、Windowsが市場を席巻したことを受け、NECは PC98-NX シリーズを発表。一見するとハイフン(-)がずれただけに見えるが、これは Microsoft および Intel の仕様に従うもの。これをもって、国産標準機に事実上の終止符が打たれた。2003年9月20日、受注を終了し、市場から完全に消滅。
http://www.itmedia.co.jp/news/0308/07/njbt_03.html
日本語使用を前提とすれば最大級のソフトウェア資産があり、エプソン、シャープなどからPC-98互換機が発売されて競い合った。特にエプソンのPC-286/386/486/586シリーズ(EPSON PC)は一定のシェアを占め、広義のPC-98として扱われることもある。