うお座の何を?

(妄想)10月の星座」で彼女が「うお座の何を?」と、とぼけたのは以下のようなこと。

春分点と星座
春分点は別名を白羊宮の原点 (the first point of Aries) ともいう。この Aries は黄道十二宮の白羊宮(黄経0°〜30°)であって星座の「おひつじ座」のことではないが、紀元前2世紀に黄道十二宮が整備されたとき、「おひつじ座」に春分点があったので、同名(欧米では星座名と十二宮名は全く同じ)の白羊宮が十二宮の起点となった。
キリスト教では、「うお座」を神聖な星座と考えていた。それは、'Ιησουσ Χριστοσ, Θεου ‘Υιοσ Σωτηρ (イエス・キリスト、神の御子、救世主)の頭文字 Ι-Χ-Θ-Υ-Σ- を繋ぐとギリシア語で「魚」を意味する 'ιχθυσ (ichthys) となることと、キリストが生まれたときに春分点が「うお座」にあったためである。なお、春分点は現在も「うお座」にある。


ニューエイジにおける主張
水瓶座の時代
ニューエイジの間では、春分点の存する星座がその時代(1つの星座で約2千年)を象徴するとされる。春分点は紀元後1世紀から20世紀までは「うお座」にあったが、20世紀末ごろに「みずがめ座」に入ったとしている(現在移行中との説もある)。これを支持する論者の間で、現代は「水瓶座の時代 (the age of Aquarius)」と呼ばれている。「みずがめ座」は変革を象徴していると考えられており、何らかの世界的変革があると主張している。
水瓶座の時代」 は一部の占星術師が持ち出したりすることもあるが、伝統的な西洋占星術とは関係がない。実際に春分点が「みずがめ座」に入り込むのはこの主張より500年以上後のことである[1]。また、十二宮と違い星座の領域は不均等なので、「〜座の時代」の期間は2千年とは限らないなど、十二宮と星座が混同されており、この主張は理論的に成り立たない。また、占星術における時代区分は春分点の移動とは関係がないとの主張もあるが、そうなると占星術における時代区分の根拠そのものを失ってしまう。
なお、アクエリアン・エイジ (Aquarian age) を直訳すると、「宝瓶宮生まれの人の時代」という意味になる。


Wikipedia 春分点より

『アイオン』において、私は分離して取り扱わねばならない一群の問題の解明に乗り出していった。キリストの出現が新しい「魚」の時代の始まりといかに一致するかを説明しようと試みた。キリストの生涯と客観的な天文学的事象、つまり、春分魚座の記号の中にはいることとの間に同時性が存在している。かくて、キリストは「魚」であり、(ちょうど彼の前のハムラビが「雄羊」であったように)、新しい時代の支配者として立ち現われたのである。


ユング自伝」の「VII 研究」より

人とその神話の意味についての私の内省が、究極の真理をのべたとは思わない。しかし、これは、われわれの魚の時代の終わりにのべることのできるものだと思う。そして、これは、来るべき宝瓶の時代についてものべねばならないことだろう。宝瓶の図は人物像で魚の記号の次にあるものである。魚の記号は二匹の魚が逆に配置されて、対立するものの結合をなしている。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/12/Johannes_Hevelius_-_Prodromus_Astronomia_-_Volume_III_%22Firmamentum_Sobiescianum%2C_sive_uranographia%22_-_Tavola_NN_-_Pisces.jpg
水がめを持っている人(宝瓶官の図)は自己を表わしているようだ。卓越した姿勢で、その人は水がめの中味を南の魚(ピシス・アウストリヌス)の口に流しこんでいる。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/7d/Aqr_bode.jpg
この魚は息子、すなわち未だ無意識である内容を象徴している。この無意識的な内容から、二千年以上のもうひとつの時代を経た後に、ひとつの未来が生じる。その未来の様相は磨羯(まかつ)の象徴によって示される。それは山羊-魚の怪物で示され、山と海、ともに成長したふたつの未分化な動物的な要素による対極性、を象徴している。多分、この不思議な存在は人類(アントロポス)に対決している創造神の原初的なイメージでありえただろう。この点に関して、わたしの心の中にあるのは沈黙である。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c1/Capricorn_Hevelius.jpg


ユング自伝」の「XII 晩年の思想」より


私にはみずがめ座の図像は、タロットカードの「星」
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/30/Jean_Dodal_Tarot_trump_17.jpg
や、エジプトのナイル川の上流、フィラエ島にあるイシス神殿にあるナイルの神ハピの図像

を思い出させる。