悩んでます

9月公演、初日に昼夜観る予定だったのですが、8日は喜多流の「條風会」公演のある日だったと気付きました。好きなシテ方の友枝雄人さんの「融」があるんですよね〜、しかも狂言方が山本さんちで金子敬一郎さんの「自然居士」のアイが則孝さん。。。能は一日だけだから行きたいけど、だったら文楽はいつ観るんだ、ってことになりまする(翌9日は山本さんちの狂言の会があります) ・・・う〜悩む。

鎌倉三代記(入墨の段)

昔の公演記録を見ると「絹川村の段」っていうのはないんですね。「局使者の段」「米洗ひの段」「三浦之助母別れの段」「高綱物語の段」となっています。床は『絹川村』という風に一くくりにすると「中」「次」「切×2」というふうになるようです。以前のように細かく段を分けた方が内容がわかりやすいのにねえ、と思うのは私だけでしょうか。
まず、昔の筋書きに載っていた”地名・人名対照表”と「入墨の段」に至るまでの簡単な背景とを先に書いておきたいと思います。

  • 地名・人名対照表:実際は大阪夏の陣を描いた物語ですが、徳川幕府の手前、鎌倉時代に時代を移して作られていますので、その簡単な対照表です。

  • 「入墨の段」までの話の流れ:京方の源頼家と、北条時政を祖父とする鎌倉方の源実朝は兄弟でありながら敵対関係にあります。時政の計略によって頼家の坂本城は包囲されて落城の危機にあり、謀略家の高綱もさすがに手も足も出ないように見えました。「入墨の段」は坂本城攻略のために時政が置いた勢洲庄野の陣が舞台です。
  • あらすじ@入墨の段
    • 陣中の時政のもとに、富田六郎が一人の男を連れてきます。高綱によく似ていますが、本人は北川村の百姓藤三と名乗り、決して高綱などではない、迷惑だと弁明をします。高綱に影武者の多いことで悩んでいた時政は先に捕らえておいた高綱の妻”篝火”と対面させることにしました。この「高綱は影武者が多い」という言葉、先日録画を観た「近江源氏先陣館」でも聴きましたが、これは「佐々木高綱が影武者が多かった」のでしょうか?それとも「真田幸村が影武者が多かった」のでしょうか?どっちが真実!?
    • 引き出された篝火は「夫高綱に間違いない」と言いますが、その場に藤三の妻おくるが駆け込んできて「私の夫、藤三に間違いない。似ているためにひどい目にあったことがある」などと話し、時政は篝火が「偽者を夫と偽って夫を助けようとした」と判じて疑いを解くのでした。そしてその男が似ているが高綱ではなく藤三であることがわかるようにと藤三の顔に入墨を入れます。
    • さて、時政の娘時姫は、敵方頼家の家臣三浦之助を慕い、三浦之助の母の看病のために家を出て今は敵地にいます。その娘をなんとかして取り戻したい時政に、藤三は自分が娘を取り戻そう、その代わりうまくいったら娘を嫁にくれと申し出ます。時政は藤三に「安達藤三郎」という名を与えて使いの印を持たせ、娘を連れ戻したときは嫁にすると約束するのでした。
    • ここではまだ明かされませんが、実はこの藤三は本物の高綱です。篝火と、高綱の身代わりになって死んだ本当の藤三の妻おくるとで時政を騙したわけですね。入墨を入れてもらったおかげでどこへ行っても”高綱ではない”という証明になるしるしをもらったことになります。う〜ん、ややこしいぞ。


「あらすじ@絹川村の段」は別立てにしました、ごめんなさい。

勉強中です

初心者のくせに作品紹介なんかをしていますが、これは自分よりも初心者の方のためでもあり、自分のためでもあります。書くことで自分の中にまとまったものとして取り入れていきたいという気持ちが大きいです。
間違ったことを書くかもしれませんし、大事なことを抜いてしまうかもしれません。そういうときは是非「ここはこうだよ」とご指摘ください。よろしくお願いいたします。